タイ旅行でeSIMを使う予定でも、「データ通信だけではなく電話番号も必要なのでは?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、タイで使える電話番号付きeSIMはあります。
ただし、「電話番号付き」と書かれていれば、どの商品でも同じように電話やSMSを使えるわけではありません。タイの「+66」から始まる現地番号が付くタイプ、海外の番号が付くタイプ、着信とSMS受信だけに対応するタイプなどがあります。
この記事では、Saily、Airalo、KKday、Klook、eSIM-sanなどを例に、タイで使える電話番号付きeSIMの違いと、目的別の選び方を分かりやすく紹介します。
タイで電話番号付きeSIMは使える
タイでは、電話番号が付いたeSIMを利用できます。タイの通信会社であるAISやTrue-dtacも旅行者向けeSIMを提供しており、商品によって音声通話やSMSにも対応しています。
ただし、電話番号付きeSIMにはいくつかのタイプがあります。
- タイの現地電話番号「+66」が付く
- 米国など海外の電話番号が付く
- 音声通話の発信・着信ができる
- 着信とSMS受信を中心に利用できる
- データ通信だけで電話番号が付かない
同じ「タイ向けeSIM」でも機能はかなり違います。そのため、料金やデータ容量を見る前に、自分が電話番号を何に使いたいのかを整理しておくと選びやすくなります。
タイの+66番号が付くeSIMがある
タイの電話番号は国番号「+66」から始まります。
KKdayやeSIM-sanでは、タイの現地電話番号が付く対象商品を確認できます。現地番号があれば、商品によってタイ国内からの電話を受けたり、SMSを受信したりできます。
たとえば、KKdayで販売されているTrueMoveの電話番号付きeSIMには、タイの電話番号が付く商品があります。ただし、2026年8月24日時点で確認できる対象プランでは、音声通話とSMSは受信専用です。
eSIM-sanにもAIS回線を利用したタイ現地番号付き商品があり、通話着信・SMS受信に対応しています。
電話番号があっても発信できるとは限らない
電話番号付きeSIMで特に間違えやすいのが、「発信」と「着信」の違いです。
True-dtacの旅行者向けSIMでも、データ通信中心のプランでは電話の着信やSMS・MMSの受信は利用できる一方、通常の発信やSMS送信は無効になっている商品があります。
Klookで販売されているdtacのeSIMも、2025年6月6日以降、通常状態では着信とSMS受信が利用でき、発信やSMS送信などを有効にするにはdtacショップで本人確認が必要と案内されています。
一方、Airaloでは2026年8月24日時点で、タイ向けdtacプランとして「データ・通話・テキスト」に対応した商品を確認できます。
タイからホテルやレストランなどへ通常の電話をかけたい場合は、「電話番号付き」ではなく「発信対応」まで確認してください。
Sailyは電話番号を追加できるがタイ番号ではない
Sailyについては、古い情報に注意が必要です。
Sailyは以前、データ通信専用のサービスとして案内されていましたが、2026年6月から電話番号機能が追加されました。現在はSailyのデータeSIMに、オプションとして米国の「+1」電話番号を追加できます。
タイもSailyの音声通話対応国に含まれており、対応する電話プランを利用すれば、タイ滞在中にSaily番号で電話の発着信やSMSを利用できます。
また、Sailyの電話番号機能では本人確認が必要です。通話については発信だけでなく着信でもプランの通話時間を消費します。さらに、タイなどからSailyの+1番号へ通常の電話回線でかける相手には、通信会社によって米国宛ての国際通話料金がかかる可能性があります。
そのため、「タイ番号は不要だが、旅行中も通常の電話やSMSを使いたい」という人向けの選択肢と考えると分かりやすいでしょう。
タイの電話番号付きeSIMを比較
電話番号付きeSIMは、料金だけで比較すると必要な機能を見落としやすくなります。
まずは電話番号と通話・SMS機能を整理すると、次のようになります。
| サービス | 電話番号・通話の特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Saily | 米国+1番号を追加可能。発着信・SMS対応 | タイ番号は不要だが電話・SMSを使いたい人 |
| Airalo | タイ向けにデータ・通話・テキスト対応のdtacプランあり | 通常の音声通話も使いたい人 |
| KKday | タイ+66番号付き商品あり。対象商品では着信・SMS受信のみ | タイ現地番号と受信機能が欲しい人 |
| Klook | dtac商品で着信・SMS受信対応。発信などは本人確認が必要な場合あり | 現地番号・受信を中心に使いたい人 |
| eSIM-san | AIS回線のタイ現地番号付き商品あり。着信・SMS受信対応 | タイ+66番号やSMS受信が必要な人 |
| World eSIM | プランによる。「電話番号付き」と記載された商品は通話・SMS受信対応 | 購入時に仕様を確認して選びたい人 |
| Ubigi | データ通信専用 | LINEやマップ中心の人 |
| trifa | 電話番号付きプランなし | 日本語サポートとデータ通信を重視する人 |
| Holafly | 通常のタイ向けeSIMはデータ通信専用 | データ通信を中心に使いたい人 |
※2026年8月24日時点で確認できる情報をもとに整理しています。サービス全体ではなく、プラン単位で仕様が異なる場合があります。購入時には最新の商品詳細をご確認ください。
タイ現地番号が必要ならKKday・Klook・eSIM-sanなどを確認
タイの+66番号そのものが必要なら、KKday、Klook、eSIM-sanなどの現地回線を利用した商品から探すと選びやすくなります。
たとえば、eSIM-sanではAIS回線を使ったタイ現地電話番号付きプランが販売されており、着信とSMS受信に対応しています。
KKdayにもTrueMove回線のタイ電話番号付き商品があります。ただし、確認できる対象商品では電話とSMSは受信専用です。
また、KKdayの対象商品には、現地アプリから送信される認証SMSを受信できないと明記されたものがあります。
通話まで重視するならAiraloなどの対応プランを確認
タイ国内から通常の電話をかける予定がある場合は、通話対応を明記している商品を選びましょう。
Airaloでは2026年8月24日時点で、タイ向けdtacプランとして10日間・50GB・100分の「データ・通話・テキスト」対応商品が掲載されています。
ただし、Airaloにはデータ専用のタイ向けeSIMもあります。Airaloのタイ向け商品がすべて電話対応というわけではありません。
なお、このdtacプランはeSIMをインストールした時点から有効期間が始まると案内されています。旅行よりかなり前にインストールしないよう、購入後の利用開始条件も確認してください。
タイ番号が不要ならSailyも候補になる
タイの+66番号にこだわらず、旅行中に通常の電話やSMSを使いたいのであればSailyも候補になります。
Sailyは米国+1番号をオプションとして追加でき、タイも音声通話の対応地域に含まれています。
一方、タイ国内の相手から見ると米国番号への通話になる点や、通話の着信でもプランの分数を消費する点には注意が必要です。
さらに、MMSや一部の短縮番号など、Saily電話番号では利用できない機能もあります。
目的別に選ぶタイの電話番号付きeSIM
どの商品が自分に合うか迷った場合は、「なぜ電話番号が必要なのか」から逆算すると判断しやすくなります。
タイの+66番号が欲しい人
タイの現地番号が必要なら、KKday、Klook、eSIM-sanなどの現地回線を使う番号付き商品を確認しましょう。
たとえば、次のような用途が考えられます。
- タイ国内の相手へ現地電話番号を伝えたい
- タイの電話番号への着信を受けたい
- タイの電話番号でSMSを受信したい
ただし、自分から電話をかける予定がある場合は、発信にも対応しているか別途確認が必要です。
タイから通常の電話をかけたい人
自分からホテルや店舗などへ電話をかけたい場合は、「発信可能」と明記されたプランを選びます。
Airaloの一部dtacプランのように、データ・通話・SMSをセットにした商品が候補です。
また、True-dtac公式でも旅行者向けeSIMを販売しており、プランによってはタイ国内への通話が含まれています。
反対に、KKdayの電話番号付き商品のように受信専用のものもあるため、発信が必要な人は「電話番号付き」という表示だけで購入しないことが重要です。
SMSを受け取りたい人
SMS受信が目的なら、KKday、Klook、eSIM-sanなどの対応商品があります。
ただし、通常のSMSを受信できることと、アプリや金融サービスなどの認証コードを受信できることは別問題です。
Sailyも公式に、一部のOTPや2段階認証に対応している一方、すべてのアプリやサービスで利用できるわけではないと案内しています。
KKdayのTrueMove対象商品にも、現地アプリから送信される認証SMSは受信できないとの注意事項があります。
特定のサービスのSMS認証を目的にeSIMを購入するなら、eSIM側だけでなく認証を行うサービス側の対応番号も確認してください。
タイ番号は不要だが電話やSMSを使いたい人
現地番号にこだわらない場合は、Sailyの+1番号という選択肢があります。
タイでの通話にも対応していますが、番号自体は米国番号です。そのため、タイ現地番号を求められる用途には適していません。
また、電話番号機能の利用には本人確認が必要です。
LINE・マップ・SNSだけ使えればよい人
旅行中に主に使うものがLINE、Googleマップ、SNS、Web検索などであれば、電話番号付きeSIMに絞る必要はありません。
- LINE
- Googleマップ
- Web検索
- LINE通話
- WhatsAppなどのインターネット通話
これらはインターネット通信を利用するため、データ専用eSIMでも使えます。
その場合はUbigi、trifa、Holafly、World eSIMなども含めて比較でき、料金やデータ容量の選択肢が広がります。
タイの電話番号付きeSIMで注意したいこと
電話番号付きeSIMは便利ですが、データ専用eSIMよりも確認する条件が多くなります。
特に重要なのは、本人確認、SMS認証、番号の国、発信・着信の条件です。
タイ現地番号付きでは本人確認が必要なことがある
タイの現地電話番号を使うSIM・eSIMでは、本人確認が必要になるケースがあります。
AIS公式では、タイでTourist SIMを使用する前にSIM登録を行うよう案内しています。また、True-dtac公式の利用規約では、NBTC(タイ国家放送通信委員会)の規定に従い、有効なパスポートでSIMを登録する必要があるとされています。
True-dtacのオンライン登録手順では、パスポートの読み取りと顔認証も案内されています。
eSIM-sanのAIS回線を使うタイ現地番号付き商品も、本人確認必須とされています。
SMSを受信できてもすべての認証に使えるとは限らない
電話番号付きeSIMを探している方の中には、アプリ登録時の認証コードを受け取る目的の方もいるでしょう。
しかし、SMS受信に対応していても、すべてのOTP・2段階認証に使えるとは限りません。
認証するサービス側が海外番号を受け付けていなかったり、特定の種類の電話番号を対象外にしていたりする場合があるためです。
「このアプリを使うために番号が欲しい」という目的がはっきりしている場合は、そのサービスの最新登録条件も確認してください。
「電話番号付き」でも番号の国を確認する
タイ旅行用として販売されているeSIMでも、付与される番号がタイ番号とは限りません。
Sailyは代表的な例で、タイで通信や通話に利用できても、付与される電話番号は米国の+1番号です。
一方、KKdayやeSIM-sanなどにはタイ現地番号が付く対象商品があります。
電話の発信・SMS送信ができない商品もある
電話番号付き商品の中には、着信とSMS受信だけに機能を絞ったものがあります。
購入前には、最低でも次の項目を確認しましょう。
- 電話番号はタイ+66か
- 電話の着信ができるか
- 電話の発信ができるか
- SMSを受信できるか
- SMSを送信できるか
- 認証SMSに制限がないか
- 本人確認が必要か
電話番号が不要ならデータ専用eSIMでも十分
電話番号付きeSIMを探していても、旅行スタイルによっては実際には電話番号がなくても困りません。
短期旅行でLINEや地図、SNSを中心に使うなら、データ専用eSIMでも十分なケースがあります。
Ubigi・trifa・Holaflyなどはデータ通信中心で使う
Ubigiは公式にデータ専用サービスと案内しており、通常の電話番号を使った通話やSMSには対応していません。ただし、LINEやWhatsAppなどのデータ通信を利用した通話は可能です。
trifaも電話番号付きプランを提供しておらず、インターネット通信を利用するタイプです。
Holaflyの通常のタイ向けeSIMについても、2026年8月24日時点ではデータ通信専用で、現地電話番号は含まれていません。
電話番号が不要なら、こうしたデータ専用サービスも含めて比較した方が、自分に合った容量や利用日数を選びやすくなります。
World eSIMは商品ごとに電話番号の有無を確認する
World eSIMは少し扱いが異なります。
World eSIM公式では、多くのプランはデータ通信専用としながら、「電話番号付き」と記載されたプランであれば現地電話番号による通話やSMS受信が可能と案内しています。
そのため、「World eSIMは電話番号付き」「World eSIMはすべてデータ専用」と一括りにはできません。
タイ向け商品の中から、購入時に「電話番号付き」の記載があるか確認してください。
電話番号付きが必要なのはどんな人か
電話番号付きeSIMを優先した方がよいのは、主に次のような人です。
- タイの+66番号を相手に伝えたい
- 通常の電話で着信を受けたい
- タイ国内へ通常の電話をかけたい
- SMSを受信したい
- 電話番号を必要とする手続きを予定している
反対に、旅行中の連絡をLINEなどで済ませられるなら、電話番号付きにこだわる必要性は低くなります。
電話番号付きを条件にすると選べる商品が少なくなるため、必要性がなければデータ専用eSIMも比較してみましょう。
タイeSIMを購入・設定するときの確認事項
利用するeSIMを決めたら、購入前と設定時にもいくつか確認しておきたい点があります。
スマホがeSIMに対応しているか確認する
まず、使用するスマートフォンがeSIMに対応しているか確認してください。
同じシリーズのスマートフォンでも、機種や販売された国・地域によって対応状況が異なる場合があります。また、SIMロックされた端末では海外eSIMを利用できない場合があります。
購入前に、eSIM事業者の対応端末一覧とスマートフォン側の設定を確認しておくと安心です。
eSIMを有効化するタイミングを確認する
eSIMはサービスによって利用期間が始まるタイミングが異なります。
たとえばUbigiのタイ向け商品には、渡航前にインストールしてもタイ到着後に対応ネットワークへ接続した時点でプランが開始するものがあります。
一方、Airaloのタイ向けdtac通話対応プランは、2026年8月24日時点でeSIMをインストールした時点から有効期間が始まると案内されています。
また、KKdayのTrueMove電話番号付き商品には、タイで最初にネットワークへ接続した日を1日目として数える商品もあります。
日本のSIMと併用するときはデータ回線を確認する
デュアルSIMに対応したスマートフォンなら、日本で使っているSIMを残したままタイ用eSIMを追加できる場合があります。
この場合、日本の電話番号を維持しながら、タイでは旅行用eSIMをモバイルデータ通信に使うこともできます。
ただし、日本のSIM側で海外データローミングを利用すると、契約内容によって料金が発生する可能性があります。
タイ到着後は、どちらのSIMをモバイルデータ通信に指定しているか確認してください。
タイの電話番号付きeSIMに関するよくある質問
タイeSIMを使うと日本の電話番号は使えなくなる?
必ずしも使えなくなるわけではありません。
デュアルSIMに対応した端末なら、日本のSIMとタイeSIMを同時に有効にできる場合があります。
たとえば、データ通信はタイeSIM、日本の電話番号への着信は日本SIMという使い分けも可能です。
ただし、日本SIMで海外通話やSMSを利用した場合の料金は契約している通信会社によって異なります。
タイの電話番号付きeSIMは日本で購入できる?
はい。日本にいる間にオンラインで購入できる商品があります。
KKday、Klook、Airalo、eSIM-sanなどでは、日本からタイ向けeSIMを申し込めます。
ただし、現地電話番号付き商品では、購入後に本人確認が必要になる場合があります。「日本で購入できる=本人確認なしで使える」という意味ではありません。
タイeSIMの電話番号はいつ分かる?
電話番号を確認できるタイミングは商品によって異なります。
eSIM発行後や開通後に確認するものもあるため、旅行前にタイの電話番号を誰かへ知らせておく必要がある場合は、購入前に番号の発行タイミングを確認してください。
タイ旅行に電話番号付きeSIMは必須?
タイ旅行で電話番号付きeSIMが必須というわけではありません。
Googleマップ、LINE、SNS、Web検索などが中心なら、データ専用eSIMでも十分です。
一方で、通常の音声通話、SMS受信、タイの+66番号が必要な予定がある場合は、電話番号付き商品を選ぶ意味があります。
「タイへ行くなら電話番号付き」と考えるのではなく、自分が実際に利用する機能から判断しましょう。
まとめ|タイeSIMは必要な電話機能から選ぼう
タイでは、電話番号付きのeSIMを利用できます。
ただし、同じ電話番号付きでも、番号の国や使える機能には大きな違いがあります。
| 目的 | 選び方 |
|---|---|
| タイの+66番号が欲しい | KKday・Klook・eSIM-sanなどの現地番号対応商品を確認 |
| タイから通常の電話をかけたい | Airaloなど発信対応を明記した商品を確認 |
| タイ番号は不要だが電話・SMSを使いたい | Sailyの+1番号も候補 |
| LINE・マップ・SNSが中心 | Ubigi・trifa・Holaflyなどデータ専用eSIMも含めて比較 |
特に注意したいのは、「電話番号付き」という表示だけで判断しないことです。
購入直前に、次の項目を確認しましょう。
- 電話番号はタイ+66か、それ以外の番号か
- 電話の着信ができるか
- 電話の発信ができるか
- SMSを受信・送信できるか
- 認証SMSに制限がないか
- 本人確認が必要か
電話番号をほとんど使わない旅行なら、無理に番号付き商品へ絞る必要はありません。一方、タイ現地番号や通常の通話、SMSが必要なら、その機能に対応した商品を優先して選ぶと失敗を減らせます。
